2027年の穀雨は4月20日です。
穀雨とは
穀雨(こくう)は、二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつです。二十四節気とは、一年を24の季節に分けて名前を付けた昔の暦を指します。穀雨は4月20日ごろにあたり、作物を育てる雨が降り注ぐ時期です。名前は「百穀を潤す雨」という意味の言葉から来ています。春の最後の節気にあたり、この期間が終わると暦の上では夏が始まります。昔から、種まきに適した時期の目安として使われてきました。田畑が一年でもっとも動き出す季節にあたります。
暦の上での位置づけ
二十四節気は、太陽の位置をもとに決められています。太陽の通り道を360度に分け、その角度を太陽黄経(たいようこうけい)と呼びます。穀雨は太陽黄経が30度に達した日です。
ひとつ前の節気は、草木が生き生きとする清明(せいめい)で、太陽黄経15度にあたります。次に来るのは、暦の上で夏が始まる立夏(りっか)で、太陽黄経45度です。
春に置かれた六つの節気の、いちばん最後にあたります。この時期を過ぎると霜の心配がほとんどなくなります。立春から数えて88日目にあたる八十八夜も、穀雨の期間の終わりごろに来ます。気温が安定し、農作業が一気に進む季節です。春の名残と夏の兆しが、同じ時期に重なって見られます。
この時期の自然
二十四節気をさらに3つに分けたものを七十二候(しちじゅうにこう)と呼びます。穀雨の3つの候は、雨を受けて育つものの姿を伝えます。
- 初候の葭始生(あしはじめてしょうず)は、水辺の葦(あし)が芽を出し始めるころという意味です。
- 次候の霜止出苗(しもやんでなえいずる)は、霜が降りなくなり、苗が育つころを表します。
- 末候の牡丹華(ぼたんはなさく)は、牡丹の花が大きく開くころという意味です。
三つとも、水と暖かさが育ちを助けるという流れでつながっています。この時期の雨は、冬の冷たい雨とは性質がまるで違います。降ったあとに気温が上がり、草木の伸びが目に見えて早まります。牡丹のように大きな花が咲きそろうのも、このころです。
この時期の暮らし
農作業では、種まきと苗づくりが中心になります。霜が降りなくなる時期にあたるため、苗を外に出しても傷みません。田では苗代(なわしろ)の支度が進み、田植えに向けた作業が始まります。水を引き入れた田が、少しずつ増えていきます。
家庭菜園でも、この時期は動きが多くなります。夏に収穫する野菜の苗を植えるのに、ちょうどよい時期です。植えつけは雨の前日が目安で、根づきがよくなります。雨のあとの土はやわらかく、植えつけに向いています。
茶どころでは、新茶の摘み取りが近づきます。八十八夜に摘んだ茶は縁起がよいと言われ、この時期から茶畑が忙しくなります。摘み取りを控えた畑では、覆いをかける作業も進みます。天気は変わりやすく、晴れの日と雨の日が交互に来るようになります。外に出る予定を立てるなら、雨の支度も一緒に考えておくと安心です。
旬の食べ物
春の恵みが最も豊かになり、初夏の食材も並び始める時期です。
- そら豆は、さやから出したてがやわらかく、塩ゆでや焼き物で楽しめます。
- 新玉ねぎは水分が多く、生のままでも辛みが少なくて食べやすくなります。
- アスパラガスは甘みが増し、ゆでても焼いても香りよくいただけます。
- たけのこは旬の終わりに近づき、この時期のものは味が濃くなります。
- 初がつおは身がさっぱりしており、たたきにして薬味と合わせます。
春の食材から初夏の食材へ、少しずつ入れ替わっていく時期です。旬の終わりかけのものと出始めのものが、同じ売り場に並びます。値段の動きにも、その移り変わりが表れます。
よくある疑問
穀雨とはどんな意味ですか
作物を潤す雨という意味です。「百穀を潤す春の雨」を縮めた言葉だと語られています。この時期の雨が、まいた種を芽吹かせ、苗を育てます。ただ雨が多いというだけでなく、恵みとしての雨を表した名前です。同じ雨でも、受け止め方が季節によって変わることが分かります。
なぜ種まきに適した時期なのですか
気温が上がり、霜が降りなくなるためです。種は冷えすぎると芽を出しません。まくのが遅すぎても、育つ時間が足りなくなります。雨が続いて土が湿ることも、芽吹きを助ける働きをします。この二つが重なるため、昔から種まきの目安として使われてきました。暦を頼りに作業を進めた時代には、大切な手がかりでした。
穀雨の日付が毎年変わるのはなぜですか
二十四節気は日付ではなく、太陽の位置で決まるためです。地球が太陽のまわりを一周するのにかかる時間は、365日ちょうどではありません。この端数の分だけ、太陽が30度に達する日がずれます。そのため穀雨の日は前後に動きます。
今後5年間の穀雨
- 2027年4月20日(火)
- 2028年4月19日(水)
- 2029年4月20日(金)
- 2030年4月20日(土)
- 2031年4月20日(日)

