2027年の社日は、春社が3月20日、秋社が9月26日です。
社日とは
社日(しゃにち)は、その土地を守る神をまつる日です。春分・秋分に最も近い戊(つちのえ)の日にあたります。春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日と決められており、春と秋に一度ずつめぐってくる日です。春の社日を春社(しゅんしゃ)、秋の社日を秋社(しゅうしゃ)と呼びます。春には作物の実りを願い、秋には収穫を感謝します。農業と深く結びついた行事で、今も西日本を中心に受け継がれています。暦には載っていても、名前を知らない人が多い雑節でもあります。
由来と歴史
社日のもとになったのは、古い中国の習わしです。「社」という字は、土地の神をまつる場所を表します。土の神をまつって実りを願う行事が、暦の決まりとともに日本へ伝わりました。
日付が戊の日に決まっているのにも理由があります。戊は十干(じっかん)のひとつで、五行では土に当てられます。土に関わる日を選ぶことで、土地の神をまつる日にふさわしいと考えられたのです。
日本に伝わった社日は、各地でまつられていた土地の神と結びつきます。生まれた土地を守る神を、産土神(うぶすながみ)と呼びます。この神をまつる日として、農村に深く根づきました。江戸時代には、農作業の節目を知らせる日として広く用いられています。
何をする日か
社日の日には、次のようなことを行います。
- 土地の神をまつる社に参り、実りを願います。
- 春には種もみを供え、秋にはその年に採れた米を供えます。
- 社の周りを掃除し、供え物を新しくします。
- 集まった人たちで酒を酌み交わし、労をねぎらいます。
この日には、土を動かす作業を避けるという習わしもあります。土地の神がいる日に土を掘り返すのを控えるという考え方です。田畑の仕事を休み、体を休める日にもあたりました。
社日に飲む酒は、治聾酒(じろうしゅ)と呼ばれます。この日に酒を飲むと耳がよくなるという言い伝えから付いた名前です。
食べるもの・供えるもの
社日の供え物は、季節によって変わります。春社では、これから田にまく種もみを供えます。神に見せてから使うことで、その年の実りを守ってもらうという願いを込めました。
秋社では、採れたばかりの米を供えます。初穂(はつほ)と呼ばれ、収穫への感謝を伝えるものです。餅をついて供える地域もあります。
酒は春秋どちらでも供えられます。供えたあとに参った人たちで分けていただくのが習わしです。地域によっては、集まった家々が持ち寄った料理を並べて食べる形も残っています。
準備はいつから
社日は日付が動くため、まず日を確かめるところから始まります。暦やカレンダーで、当日の2週間前までに日を押さえておきます。暦注の欄に書かれています。
社の掃除をするなら、当日の2〜3日前に済ませておきます。落ち葉を払い、供え物を置く場所をきれいにしておきます。地域でまとめて行う場合は、当日の1週間前に集まる時刻を決めておくと動きやすくなります。
供え物は、当日の前日にそろえます。米や酒は日持ちがしますが、花や果物は前日に買うほうが傷みません。春社に種もみを供えるなら、田の支度と合わせて用意します。
土を動かす作業を避けたい場合は、庭仕事や工事の日取りをずらします。予定を組み直すなら、当日の1か月前までに相談しておくと間に合います。
地域による違い
社日の行事は、地域によって残り方が大きく違います。今も盛んなのは西日本です。とくに九州では、産土神への信仰と強く結びついて受け継がれてきました。
中国地方や九州には、社日塔(しゃにちとう)と呼ばれる石碑が今も残ります。土地の神の名を刻んだ石を、田畑の近くや辻に立てたものです。社日にはこの石碑の前に集まり、供え物をして手を合わせました。
関東を中心とする東日本では、社日を行う地域はほとんど見られません。暦には記されていても、行事として続いている例は限られます。
よくある疑問
戊の日とはどんな日ですか
昔の暦では、十干という十種類の記号を日に当てはめて数えました。戊はその五番目にあたります。十日に一度めぐってくる計算です。戊は五行で土に当てられるため、土地の神をまつる日に選ばれました。
社日の日付が毎年変わるのはなぜですか
春分と秋分に最も近い戊の日と決められているためです。春分と秋分の日付が動くうえ、戊の日も十日ごとにめぐります。二つの条件が重なる日を選ぶため、日付は前後に動きます。中日から離れた日になる年もあります。
治聾酒には本当に効き目があるのですか
言い伝えであり、確かな裏づけはありません。名前は、耳が聞こえにくいことを治すという意味から来ています。実りへの感謝を分かち合う席で酒を酌み交わす習わしに、縁起のよい名前が付いた形だと考えられています。
今後5年間の社日
- 2027年3月20日(土)
- 2027年9月26日(日)
- 2028年3月24日(金)
- 2028年9月20日(水)
- 2029年3月19日(月)

