2027年の春のお彼岸は3月18日から24日までです。
春のお彼岸とは
春のお彼岸(はるのおひがん)は、先祖の墓に参る7日間の期間です。春分の日を真ん中に置き、その前後3日ずつを合わせた形になります。始まりの日を彼岸入り(ひがんいり)と呼び、春分の日の3日前にあたります。真ん中の日は中日(ちゅうにち)と呼ばれ、春分の日と重なります。この期間に墓を掃除し、花や菓子を供えて手を合わせます。同じ行事が秋にもあり、一年に2回めぐってくる期間です。
由来と歴史
彼岸という言葉は、向こう岸を意味します。仏教では、迷いのないおだやかな世界を向こう岸にたとえます。私たちがいる側を此岸(しがん)と呼び、向こう岸を彼岸と呼び分けました。
この期間が選ばれたのには理由があります。春分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈む日です。西の方角には、迷いのない世界があると考えられてきました。太陽が沈む方角と、向こう岸のある方角が重なる日として選ばれたのです。
お彼岸に墓参りをする習わしは、日本で育ったものです。仏教が生まれたインドや、伝わってきた中国には見られません。平安時代には朝廷の行事として行われ、江戸時代になると庶民の間に広まりました。先祖をまつる日本の習わしと仏教が結びついた形だといえます。
何をする期間か
お彼岸の期間には、次のようなことを行います。
- 墓に出向いて掃除をします。落ち葉を払い、墓石を水で洗います。
- 花や菓子、線香を供えて手を合わせます。
- 家の仏壇を掃除し、供え物を新しくします。
- 寺で行われる彼岸会(ひがんえ)に参列する人もいます。
墓参りに決まった作法はありませんが、順序はおおむね決まっています。先に掃除を済ませてから、供え物を置いて手を合わせます。線香に火をつけるときは、ろうそくから移します。息を吹きかけて消すのは避けるのが習わしです。
参る日は期間中であればいつでも構いません。中日にあたる春分の日は混み合うため、前後の日を選ぶ人も多く見られます。
食べるもの・供えるもの
春のお彼岸に供える菓子が、ぼたもちです。もち米とうるち米を混ぜて炊き、丸めて小豆のあんで包みます。名前は、この時期に咲く牡丹(ぼたん)の花に由来します。
小豆が使われるのには理由があります。赤い色には悪いものを追い払う力があると信じられてきたためです。手をかけて作る菓子を供えることが、先祖への気持ちを表す形になりました。
このほか、精進料理を供える家庭もあります。肉や魚を使わず、野菜や豆で作る料理です。彼岸団子と呼ばれる白い団子を積んで供える地域もあります。
準備はいつから
墓参りの支度は、彼岸入りより前から始まります。花は当日の1週間前までに注文しておくと、希望の種類を選べます。この時期は花屋が混み合い、直前では品数が減ります。
墓の掃除道具は、当日の2〜3日前にそろえます。たわし、雑巾、ごみ袋、軍手が基本です。水を汲む桶は、多くの墓地で借りられます。遠方の墓に参る場合は、交通の手配を当日の2週間前までに済ませておきます。
ぼたもちを手作りするなら、当日の前日から支度を始めます。小豆は前日の夜から水に浸しておくと、翌日やわらかく煮上がります。もち米は炊いてすぐ丸めるほうが形を作りやすいため、当日の朝に仕上げます。
寺に読経を頼む場合は、当日の1か月前には連絡します。この時期は依頼が重なり、希望の日時が取りにくくなります。
地域による違い
同じ菓子でも、春と秋で呼び名が変わります。春はぼたもち、秋はおはぎです。秋に咲く萩(はぎ)の花から、おはぎという名前が付きました。
あんの作り方にも違いがあるといわれます。春はこしあん、秋はつぶあんを使う形です。小豆を秋に収穫するため、春まで保存した豆は皮が固くなります。皮を取り除いてこしあんにしたという説が知られています。
地域によっては、季節を問わず同じ呼び方をするところもあります。大きさや形も土地ごとに異なります。
よくある疑問
なぜ7日間なのですか
真ん中の春分の日をはさみ、前後3日ずつを加えるためです。仏教には、迷いのない世界に近づくための六つの心がけがあります。この六つを一日ずつ行い、中日に先祖へ感謝するという考え方から7日間になったと語られています。
ぼたもちとおはぎは違うものですか
作り方は基本的に同じで、呼び名が季節によって変わります。春は牡丹、秋は萩の花にちなんだ名前です。あんの種類や大きさに違いをつける地域もありますが、決まりではありません。
お彼岸に避けたほうがよいことはありますか
とくにありません。祝い事を控えるという言い伝えを聞くことがありますが、決まりではありません。お彼岸は喪に服す期間ではなく、先祖に感謝する期間にあたります。予定が重なった場合は、日をずらして墓に参れば十分です。
今後5年間の春のお彼岸
- 2027年3月18日〜3月24日
- 2028年3月17日〜3月23日
- 2029年3月17日〜3月23日
- 2030年3月17日〜3月23日
- 2031年3月18日〜3月24日

