2027年の立春は2月4日です。
立春とは
立春(りっしゅん)は、二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつです。二十四節気とは、一年を24の季節に分けて名前を付けた昔の暦を指します。立春は2月4日ごろにあたり、暦の上で春が始まる日です。前日の節分までが冬、この日からが春という区切りになります。小寒から続いた寒の期間もここで明け、寒明け(かんあけ)と呼ばれます。まだ寒い時期ですが、暦の上では季節が入れ替わります。手紙のあいさつ文で「春とは名ばかりの」と書かれるのは、この時期のことです。
暦の上での位置づけ
二十四節気は、太陽の位置をもとに決められています。太陽の通り道を360度に分け、その角度を太陽黄経(たいようこうけい)と呼びます。立春は太陽黄経が315度に達した日です。
ひとつ前の節気は、一年で最も寒い大寒(だいかん)で、太陽黄経300度にあたります。次に来るのは雪が雨に変わる雨水(うすい)で、太陽黄経330度です。立春から雨水、啓蟄と進むにつれて、春の気配が少しずつ濃くなります。
立春には、もう一つ大きな役割があります。二十四節気の最初に置かれ、一年の起点として使われる点です。雑節(ざっせつ)と呼ばれる暦の目安は、立春から数えて決められます。新茶の摘み取りの目安になる八十八夜は、立春から数えて88日目です。台風に備える二百十日と二百二十日も、同じく立春から数えます。
この時期の自然
二十四節気をさらに3つに分けたものを七十二候(しちじゅうにこう)と呼びます。立春の3つの候は、凍りついた景色がゆるみ始める様子を伝えます。
- 初候の東風解凍(はるかぜこおりをとく)は、東から吹く春風が氷を溶かすころという意味です。
- 次候の黄鶯睍睆(うぐいすなく)は、うぐいすが山里で鳴き始めるころを表します。
- 末候の魚上氷(うおこおりをいずる)は、割れた氷の間から魚が跳ね上がるころという意味です。
三つとも、凍っていたものがゆるむという共通の見方でつながっています。実際の気温はまだ低い時期ですが、日ざしは日に日に強くなります。梅のつぼみがふくらみ始めるのもこのころです。各地の梅園でも、早い品種が咲き始めます。
この時期の暮らし
立春の日には、玄関や柱に「立春大吉」と書いた札を貼る習わしがあります。禅寺から広まった風習です。この四文字は、縦に線を引くと左右が同じ形になるという特徴を持ちます。裏から見ても同じに読めるため、家に入った鬼が入口を間違えて出ていくと語られてきました。
酒蔵では、立春の朝に搾った酒をその日のうちに届ける取り組みが行われます。寒仕込みの締めくくりにあたる酒です。手紙のうえでは、寒中見舞いを出せる期間がこの日で終わります。立春を過ぎてから出す便りは、余寒見舞い(よかんみまい)に変わります。寒中見舞いと書かないよう気をつけます。
春一番と呼ばれる強い南風が吹くのも、立春から春分までの間です。気温が上がる日と冷え込む日が交互に来るため、体調をくずしやすい時期でもあります。厚手の上着は、まだしまわずに手元に置いておくと安心です。
旬の食べ物
立春のころには、寒さの中で芽を出す食材が並び始めます。ほろ苦さを持つものが多いのが特徴です。
- 蕗の薹(ふきのとう)は、独特の苦みで春の訪れを知らせます。天ぷらや味噌和えにします。
- 菜の花は、つぼみごといただく緑黄色野菜です。おひたしや辛子和えにします。
- うども、香りとしゃきしゃきした歯ざわりが楽しめます。
- わかめは新物が出回り始め、味噌汁や酢の物に使われます。
- はまぐりやしじみも身が充実し、汁物にすると出汁がよく出ます。
春の山菜に苦みが多いのには理由があります。冬の間にたまったものを外に出す働きがあると昔から考えられ、季節の変わり目に食べられてきました。
よくある疑問
立春なのにまだ寒いのはなぜですか
立春は気温ではなく、太陽の位置で決まるためです。日ざしはこの時期から強まりますが、地面や海に蓄えられた熱が戻るには時間がかかります。実際に暖かくなるのは、立春から1か月以上あとです。暦と体感がずれるのは、この時間差によるものです。
「立春大吉」の札はいつまで貼っておくのですか
次の立春までの一年間、貼っておくのが一般的です。役目を終えた札は、神社やお寺に納めてお焚き上げを頼みます。貼る場所は玄関の外側で、目線より高い位置が基本です。手書きしても、寺社で受けても構いません。半紙に墨で書く形が本来ですが、決まりは厳しくありません。
節分と立春はどちらが先ですか
節分が先で、その翌日が立春です。節分は季節を分ける日という意味を持ち、冬の最後の日にあたります。豆まきで悪いものを払ってから、新しい季節を迎える流れです。節分の日付が動くのも、立春の日付に合わせて決まるためです。
今後5年間の立春
- 2027年2月4日(木)
- 2028年2月4日(金)
- 2029年2月3日(土)
- 2030年2月4日(月)
- 2031年2月4日(火)

